年末調整の生命保険料控除、書き方のポイント|2026年分は子育て世帯の上限が上がります

アイキャッチ:年末調整の生命保険料控除、書き方のポイント|2026年分は子育て世帯の上限が上がります コラム

この記事の結論

会社員の方は、年末調整で「保険料控除申告書」を勤務先に出すと、生命保険料控除を受けられます。

書くときのポイントは3つです。

  1. 控除証明書を、区分(一般・介護医療・個人年金)ごとに分ける
  2. 新制度か旧制度かを確かめて、表に当てはめて計算する
  3. 3つの区分の合計は12万円まで

さらに2026年分と2027年分(令和8年分・令和9年分)は、23歳未満の扶養親族がいる方の、新制度の一般生命保険料の控除の上限が4万円から6万円になります。

書く流れ

年末調整で生命保険料控除を書く流れ。1 控除証明書を集める(10月ごろから届く)、2 区分ごとに分ける(一般・介護医療・個人年金)、3 新制度か旧制度かを確かめる(2012年1月1日以後の契約は新制度)、4 12月までの見込みの金額を書き、表に当てはめて計算する、5 3つの区分を足す(合計12万円まで)。証明書は申告書と一緒に勤務先へ
  1. 控除証明書を集める:10月ごろから保険会社から届きます(控除証明書の見方)
  2. 区分ごとに分ける:一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料
  3. 新制度か旧制度かを確かめる:2012年(平成24年)1月1日以後に結んだ契約は新制度です
  4. 金額を書いて計算する:ふつうは、証明書にある12月まで払った場合の見込みの金額を書きます
  5. 3つの区分を足す:合計の上限は12万円です

保険会社の名前、保険の種類、契約者、受取人などを書く欄もあります。証明書を見ながら写しましょう。証明書は、申告書と一緒に勤務先に出します(電子データで出せる会社もあります)。

控除額の計算(新制度)

新制度の生命保険料控除の計算(国税庁、所得税)。ふつう:年間の保険料が2万円以下は全額、2万円超4万円以下は×1/2+1万円、4万円超8万円以下は×1/4+2万円、8万円超は一律4万円。2026年分・2027年分で23歳未満の扶養親族がいる場合の一般生命保険料:3万円以下は全額、3万円超6万円以下は×1/2+1万5千円、6万円超12万円以下は×1/4+3万円、12万円超は一律6万円。3つの区分の合計は12万円まで

国税庁によると、新制度の控除額は、区分ごとに次の計算で決まります(所得税)。

年間の保険料控除額
2万円以下全額
2万円超〜4万円以下保険料×1/2+1万円
4万円超〜8万円以下保険料×1/4+2万円
8万円超一律4万円

例えば、一般生命保険料が年間6万円なら、6万円×1/4+2万円=3万5千円です。

旧制度の契約は計算が違い、区分ごとの上限は5万円です。新旧の両方の契約があるときの計算もあります。申告書の裏や国税庁の案内に沿って計算しましょう。

2026年分・2027年分:23歳未満の扶養親族がいる方

国税庁によると、2026年分と2027年分(令和8年分・令和9年分)は、23歳未満の扶養親族がいる方の、新制度の一般生命保険料の控除額を、次の表で計算します。

年間の一般生命保険料控除額
3万円以下全額
3万円超〜6万円以下保険料×1/2+1万5千円
6万円超〜12万円以下保険料×1/4+3万円
12万円超一律6万円

同じ年間6万円なら、6万円×1/2+1万5千円=4万5千円。ふつうの計算より1万円多くなります。

ただし、次の点は変わりません。

  • 介護医療保険料・個人年金保険料の上限は、それぞれ4万円のまま
  • 3つの区分の合計の上限は12万円のまま

当てはまるかどうか、申告書のどこに書くかは、勤務先から配られる用紙の説明や、国税庁の「年末調整のしかた」で確かめてください。

今年、保険を解約・見直した場合は?

国税庁によると、年の途中で生命保険を解約しても、解約するまでに払った保険料は生命保険料控除の対象になります。

解約で受け取るお金(解約返戻金)は、税金の上では原則として「一時所得」という別の所得として扱います。払った保険料から差し引く必要はありません。

見直しで新しい保険に入った場合は、新しい保険で今年払った保険料も、区分ごとに合わせて計算します。

10月ごろに届く控除証明書の金額は、12月まで払った場合の見込みのことがあります。証明書が届いたあとに解約・見直しをした場合、どの金額を書けばよいかは、保険会社や勤務先に確かめてください。受け取ったお金の税金など、個別の判断は税務署や税理士にご確認ください。

解約するかどうかを決める前に確かめたいことは、保険を解約する前に確認したい4つのことにまとめています。

控除が効くのは「税金」

生命保険料控除は、税金を計算するときの所得から差し引く「所得控除」です。控除額がそのまま戻ってくるわけではなく、戻る税金の額は所得税の税率によって変わります。

「控除があるから保険に入る」のではなく、必要な保障に入った結果として、控除も使う、という順番で考えるのがおすすめです。

まとめ

  • 証明書を区分ごとに分け、新制度か旧制度かを確かめて計算する
  • 3つの区分の合計は12万円まで
  • 2026年分・2027年分は、23歳未満の扶養親族がいる方の、新制度の一般生命保険料の上限が6万円に
  • 年の途中で解約しても、解約までに払った保険料は控除の対象
  • 控除は「おまけ」。保険は、何に備えるかで選ぶ

ご相談のご案内

この記事では、生命保険料控除の書き方を一般的にまとめました。ご相談では、控除証明書と保険証券をもとに、今の保険が何に備えていて、毎月いくら払っているのかを一緒に確認します(相談無料/対面:香川・徳島、オンライン:全国)。税金の計算そのものは、勤務先や税務署、税理士にご確認ください。

※この記事は、制度の一般的な説明です。特定の保険会社・商品をおすすめするものではありません。


出典

(2026年10月9日時点の情報です)

この記事を書いた人

西岡 竜二(にしおか りゅうじ)。if株式会社 代表取締役。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP。徳島県美馬市出身。2014年に生命保険会社に入社し、新人部門で営業成績1位・本社表彰。新人の育成や管理職も経験。2022年にif株式会社を設立し、生命保険代理店「Life Design if」での保険とお金の相談、バックオフィス支援、研修・セミナーの3つの事業をしています。「商品を選ぶ前に、人生を考える」を大切に、保険とお金の「分からない」に答えるコラムを書いています。詳しいプロフィール ›

西岡 竜二をフォローする
コラム