学資保険とNISA、教育費はどっちで準備する? 違いと併用の考え方

学資保険とNISA コラム

この記事の結論

学資保険とNISAは、どちらが得かという損得だけでは決められません。性質が違うからです。

  • 学資保険:受け取る時期と額を契約で決める保険。親などの契約者が亡くなったとき、一般に、その後の保険料の払込みが免除される
  • 親のNISA:投資で得た利益に税金がかからない口座の仕組み。制度上の引き出しの制限はないが、値動きがあり、売るときに元本割れしていることもある

だから、選ぶ順番は教育費の「いつ・いくら」が先、置き場所はあとです。使う時期ごとに分けて、併用することもできます。

学資保険とNISAの違い

学資保険親のNISA
受け取る時期契約で決めた時期(入学・進学のころ)制度上の引き出しの制限はない
金額契約で決めた額年間120万円(つみたて投資枠)+240万円(成長投資枠)まで。非課税で持てるのは、買ったときの金額で1,800万円まで(老後の分と同じ枠)
値動き受け取る額は契約で決まる。受取総額が、払った保険料の総額を下回ることもあるある(元本割れのおそれ)
親の死亡時一般に、その後の保険料の払込みが免除される保障の仕組みはない

学資保険は、途中でやめると、戻るお金(解約返戻金)が払った保険料の総額より少なくなるのが通常です。加入できる子どもの年齢には上限があり、保険会社や商品で違います。

2027年1月からは、0〜17歳の子どももNISAの口座を開けるようになります(金融庁。この記事では「こどもNISA」と呼びます)。使えるのはつみたて投資枠だけで、年60万円・合計600万円まで。値動きがあり、親が亡くなったときの保障の仕組みはありません。

0〜17歳の間は、原則として引き出せません。12歳以降は、子どものための使い道であること、子どもが同意したことを示す書面をつけて、親権者など(口座管理者)が金融機関に申し出れば引き出せます(災害などのやむを得ない場合も可)。口座を開いた金融機関は、あとから変えられません。

教育費を「使う時期」で分けると、役目が分かれる

教育費を使う時期と性質で分けて、置き場所を考える。1 数年以内に使う・額が決まっているお金(入学金など):減ると困るので、預貯金など値動きの少ない置き場所。学資保険なら、受け取る時期を使う時期に合わせる。2 10年以上先に使うお金:一部をNISAで積み立てる考え方も。長く置いても元本割れのおそれはある。使う時期が近づいたら、値動きの少ない置き場所へ。3 時期や使い道が変わるかもしれないお金:急に要るかもしれない分は預貯金。親のNISAは制度上の引き出しの制限はないが、値下がりのおそれがある。4 親が亡くなったときにも準備を続けたいお金:学資保険は、一般に、その後の保険料の払込みが免除される。受け取る額と時期は契約による

教育費を「いつ・何に・いくら」で書き出し、次のように分けると、学資保険とNISAの役目が分かれます。

  1. 数年以内に使う・額が決まっているお金(入学金など):減ると困るので、預貯金など値動きの少ない置き場所。学資保険なら、受け取る時期を使う時期に合わせておく
  2. 10年以上先に使うお金:一部をNISAで積み立てる考え方もあります。長く置いても元本割れのおそれはあるので、使う時期が近づいたら、値動きの少ない置き場所へ移していきます
  3. 時期や使い道が変わるかもしれないお金:急に要るかもしれない分は預貯金に。親のNISAは、制度上の引き出しの制限はありませんが、値下がりのおそれがあります
  4. 親が亡くなったときにも、準備を続けたいお金:学資保険は、一般に、その後の保険料の払込みが免除されます。受け取る額と時期は契約によります

教育費の金額の目安や、老後資金との順番は、ほかの記事でまとめています。

併用するときに、確かめておきたいこと

  • 親のNISAは、老後の分と同じ枠:NISAの口座は1人1つです。教育費の分がいくらかを、自分で分けて記録しておくと迷いません
  • こどもNISAは、引き出せる時期に決まりがある:12歳より前は、原則として引き出せません
  • 学資保険は、続けられる保険料かを先に確かめる:途中でやめると減ることがあります
  • 手元の生活防衛資金を先に残す:どの置き場所でも、急な出費に使えるお金は別に置いておきます

まとめ

  • 学資保険とNISAは、損得だけでなく、受け取る時期・値動き・親が亡くなったときの扱いが違う
  • こどもNISAは2027年1月から。年60万円・合計600万円、0〜17歳の間は原則引き出せない
  • 教育費の「いつ・いくら」を先に書き出し、使う時期で分けて併用を考える

ご相談のご案内

この記事では、学資保険とNISAの違いと、教育費を使う時期で分ける考え方を一般的にまとめました。ご相談では、お子さまの教育費の「いつ・いくら」を整理し、どこに置くかをご自身で決められるように、考え方をお伝えします。Life Design ifは、投資信託・株式などの販売はしていません。まずは1分の簡易チェックで、向いているお金の置き場所の考え方を見てみることもできます(相談無料/対面:香川・徳島、オンライン:全国)。

※この記事は、NISAと学資保険の仕組みの一般的な説明です。特定の保険会社・商品をおすすめするものではありません。投資には元本割れのおそれがあります。2027年1月からの未成年のNISAの手続きの細かい点は、口座を開く金融機関の案内でご確認ください。


出典

(2026年10月22日時点の情報です)

この記事を書いた人

西岡 竜二(にしおか りゅうじ)。if株式会社 代表取締役。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP。徳島県美馬市出身。2014年に生命保険会社に入社し、新人部門で営業成績1位・本社表彰。新人の育成や管理職も経験。2022年にif株式会社を設立し、生命保険代理店「Life Design if」での保険とお金の相談、バックオフィス支援、研修・セミナーの3つの事業をしています。「商品を選ぶ前に、人生を考える」を大切に、保険とお金の「分からない」に答えるコラムを書いています。詳しいプロフィール ›

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